ロールモデル No.3 金子 真由美さん

1975年生まれ。子ども3人(13歳、8歳、4歳)、夫と同居。豊中市在住。
勤務先:製造業(従業員数約1000人)、吹田市内の事業所勤務(従業員約50人)
雇用形態:パート(事務職)
出産・育児による離職期間:1人目(1年9カ月)2人目(1年)3人目(1年3カ月)

退職、復職を繰り返しながら3人の子育て

高校卒業後、現在勤めている製造業の会社に正社員の一般事務職として就職し、約6年間働いた。当時は「結婚して子どもができたら会社は辞める」という雰囲気が当然のようにあって、育児休業を取っている人もいなかったので、1999年、第1子出産を機に退職した。その後、子どもが1歳半になった頃、元の会社から「ちょうど事務員を募集している。パートとしてどうか」と声がかかり、2001年1月に復職した。当初は保育所が決まってなかったので、月~木曜日まで母に子どもの面倒をみてもらい、その日程に合わせて働いていた。

2人目の出産は、パート休職というかたちで給料は出なかったが、会社に籍は置いていた。しかし、その産休中に突然、経営上の事情があったとはいえ、一方的に雇用契約を切られてしまった。悔しいし腹も立った。その1年後、保育所に入れたので、カード関連の会社でパートとして再就職した。

3人目を出産した時は、約1年3カ月子育てに専念した後、医療・レセプト点検の会社などで働いた。そして約2年後、なんと、また元の会社から、求人があるのでパートとして戻ってくれないかと打診があった。「二度と戻るものか」と思っていたのだが、経験を活かせる職場であるし、「そこまで言うなら戻ってやるか」という気持ちにもなり、また働くことになり現在に至る。

出産に関する情報は、当時まだネットが充実してなかったので本や口コミで集めた。豊中市の妊婦教室も利用し、そこで知り合った人と情報交換もした。出産後約1年で復職したのは家計を助けるためもあったが、1人目は子育てのストレスから解放されたいという思いが強くあった。子どもと二人きりになる月曜日が来るのがとても怖かった。だがそのストレスも、2人目、3人目と徐々にコントロールできるようになっていった。専業主婦として家の中に閉じこもるよりは、両立がたいへんであっても、社会に関わっていて本当によかったと思っている。

自分なりに工夫しながらパートの仕事を続けていく

今は9時半から16時まで週4日働いている。子どもが3人だと毎日たいへんで、自ら扶養範囲内での就労という選択をした。保育所には今1人通っていて、第一希望の家から一番近いところに入れたが、送り迎えの時間を入れると通勤は1時間程度かかる。

会社の従業員は、正社員・派遣・パートで構成されている。その中では「自分の仕事」というよりも指示されたことをやっているのが現状である。しかし、営業事務という営業職の補佐的業務を担当しているので、営業職が少しでも動きやすいよう自分なりに工夫しながらサポートしている。特に、電話が鳴るとすぐ受話器を取るようにしているし、社名プラス自分の名前を必ず伝え、相手が切るまで電話は切らないというポリシーがある。「営業は電話があってなんぼのもの、電話から仕事が始まる」と思っているので、この電話対応を一番大切にしている。

最近、ファミリーサポート制度を利用しながら正社員としてバリバリと働いている友人を見ると、イキイキとしたその輝きを羨ましく思う時がある。今の職場には、パートからフルタイム勤務になった人もいるので、子どもが大きくなって自分に余裕ができたら、フルタイム勤務や正社員への道も考えていきたい。そして、一所懸命やればパートでも正当に評価される仕組みがあれば尚よいと思う。

イクメンの夫と近所で暮らす母からのサポート

夫は同じ会社に勤務しているので、仕事についてアドバイスをしてくれる。家事や育児も主体的にやってくれるし、夫もそれが当然だと思っている。特別な事情がなければ19時頃には帰宅し、ご飯をつくる、子どもをお風呂に入れる、寝かしつけるなど、平日でも洗濯以外は何でもやる。夫は共働き家庭で育ったので、私が働くことや家事育児への協力は当然のように考えているようだ。先日、ブログで夫のイクメンぶりについて書き込んだところ「その影響でうちのパパもご飯をつくってくれるようになりました!」と返事があり、とても嬉しかった。近くに住んでいる私の母も働いているので、いろいろと助けてくれる。子どもが熱を出して保育所に迎えに行く必要があるときは母に頼むこともある。子どもの発熱で突然呼び出しがかかると、やはり同僚に申し訳ないと思うので、その存在はありがたい。母からの「誰もが通る道だから、大変だけどがんばりや」という手紙が支えでもある。家族の存在は心強い。

働き続けたい女性へのメッセージ

事務職パートの募集は少ないが、求人広告には「パソコンのできる方」という条件が多いので、パソコンスキルは必須だ。私自身はパソコンのスキルアップに自己啓発として取り組んでいる。また、インターネットを活用してネットワークを広げることもやっており、フェイスブックでは昔の同級生と再会するなど仕事や家庭以外での世界も大事にしている。女性の人生は、子育てや家事だけではなく、広い視野で社会とかかわりながら生きられたら素晴らしいと思っている。そして、仕事・育児・家事すべてにおいて決して完璧でなくてよい。「掃除は毎日できない、まぁいいか…」でOKだと思う。完璧主義ではつぶれてしまう。家族と話し合い助け合っていくことこそ大切だと思う。

(インタビュー 2012.11)