書籍名 | 娘が理解できません 大人になった娘のために、母親は何ができるか |
---|---|
著者 | 岩井 俊憲 |
出版 情報 | 小学館クリエイティブ |
請求 記号 | 367.3 /イ |
著者はアドラー心理学の第一人者であり、講演活動やカウンセラー活動を通して、数多くの親子と関わってきた岩井俊憲さんで、本書を「大人になった娘さんとの関係に行き詰まりを感じているおかあさんのための本です」と述べています。
本書では、さまざまなケースの母娘関係が紹介されています。
例えば、
「娘への執着が復讐へと変わってしまった母親」
「娘には自分よりも幸せになってほしくないと嫉妬する母親」
「母親に恨みを抱えつつも関係修復をはかる娘」
「反面教師にしていた母親と同じ道をたどる娘」
「共依存の母娘関係」などです。
「母親の執着は長女に向かいやすく、長女はとくに母親の影響を受けやすい」
「『責任を負うの母親』という構造が子の成長をはばんでいる」など、そこには「父親」ではなく「母親」だからこそ、相手が「息子」ではなく「娘」だからこそのこじれた親子関係が見てとれます。つらい思いを味わった子どもたちが親になったとき、自分もまた同じことをわが子にしてしまっているケースも多いとあります。そのような負の世代間連鎖・世代間継承を断つために、母親はどうすればいいのでしょうか。
これらのこじれた親子関係を、「自己決定論」や「目的論」などのアドラー心理学の観点から紐解いていきます。
相談者の経験談や、悩みのQ&Aなども多く掲載され、読みやすい構成になっています。
母娘関係にヒントをくれる一冊です。
M.T