雑誌名 | 女たちの21世紀 |
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著者 | ー |
出版 情報 | アジア女性資料センター 2018年 |
請求 記号 | ー |
今号の特集を読んで、私が一番関心を持ったのは、女人禁制という伝統について書かれた桜井大子さんや畑三千代さんの文章でした。
今年の4月、大相撲の地方巡業開催中に土俵上で倒れた開催地の市長を助けに行った女性に対して「土俵から下りるように」とアナウンスされ、直後に大量の塩が撒かれました。
私は以前から大相撲のファンで、力士たちの真剣勝負をしている姿や、ファンと触れ合う時に垣間見える優しい笑顔が好きなのですが、大相撲が人命よりも伝統にこだわることを思い知らされた出来事でした。
土俵の女人禁制は「伝統だから仕方がない」という意見も多くありますが、女性である私は女人禁制という伝統に違和感を覚えました。
他にも、昨年2月に世界文化遺産に登録された福岡県の沖ノ鳥島が神宿る島であり女人禁制であることを初めて知りました。また、来年5月に予定されている新天皇即位に関する儀式に、政府は女性皇族の立ち合いを不可としています。
私は、時代が進んでいく中で、女性差別と感じ取れる伝統はもう変えていってもいいのではないかと思います。
伝統の良い面ばかりでなく、桜井さんが書かれた「伝統とは想像以上に曲者である」という言葉に、「もっと色んな視点から考える必要もあるのではないか」と気づかされる内容で勉強になりました。
R・K