書籍名 | 皿洗いするの、どっち?目指せ、家庭内男女平等 |
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著者 | 山内 マリコ |
出版 情報 | マガジンハウス 2017年 |
請求 記号 | 914/ヤ |
『結婚とは、忍耐と努力以外の何ものでもない…」とは某芸能人M様の御言葉。価値観のズレ、生活習慣の違い…それぞれ正しくて、それぞれ身勝手な妻と夫の忍耐と闘いの日々をまとめた痛快エッセイ。
そもそも、男女共同参画を家庭で実現するって具体的にどうすればいいのでしょう?家事でも子育てでも、妻に重く負担がのしかかっている現実は否定できない。でも夫側だってワークライフバランスの取れる会社に勤めるのが理想なれど、そうそう残業のない会社に勤めるなんてできず、寝るのがやっとという生活…で、結局「皿洗いするの、どっち?!」は解決しないままに。
本文124頁内の、著者の夫によるコーナー「男のいいぶん」にこんな言葉が載っていました。
「こと家庭内においてぼくへの個人的怒りと男性への社会的怒りは混同され、理不尽な個人攻撃を受けることがあります。」
むむむ…これは私も夫にやらかしているかも。つまるところ、夫への不満とかって、理不尽な状況に置かれている妻という立場への社会的な怒りが、最も身近な夫に向けられているのですものね。でも喧嘩しながらでも、互いの生きづらさや社会的怒りなどを言い合える山内さんのご夫婦は素敵だなあと思います。うちも見習わねば!
多様性の尊重も男女共同参画も、まずはわが身と家庭を振り返ることが課題解決への第一歩。既婚、非婚を問わず、「性別にとらわれずに自分らしく生きる」を標榜する皆さん、ぜひ一度お目通しください。
(A・E)